D.5 グレートブリテン王国

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貴族と地主階級(ジェントリ)の違い

貴族と地主階級の違いはなにか?それは、貴族には爵位があるいっぽうで、地主階級には爵位がないことです。これが両者の決定的な違いです。…「血統」は、イングランドの地主階級を決める必須要素ではありません。下層から昇ってきた地主階級もいたからです。

【女性編】18世紀末~19世紀初頭の服装(摂政時代)

摂政 / リージェンシー 時代の女性の装いについて整理しました。社交に忙しい上流階級のレディは、1日に3~4度ドレスを着替えることがあったかもしれません。予定のない日であっても、上流の家系ならディナーのために着替えるのが普通でした。

社会階級‐19世紀初頭のイギリス

摂政時代 / リージェンシー(18世紀末~19世紀初頭)の社会の序列構造について書きます。国王を頂点として、支配者層には王族と貴族階級そして地主階級が続きます。「ミドルクラス」という階層は1832年以降に使われ始めました。しかしその実態は19世紀の初頭から存在していました。全人口のもっとも多くを占めていたのは…

18世紀イギリス領アメリカのボストンで、兵士が大衆に発砲した事件

民間人と揉め事を起こしたひとりの護衛官が助けを求め、プレストン大尉率いる数人の兵士が援護に駆け付けました。見物に集まった大衆は兵士に雪玉や石を投げ、さらには大尉を棍棒で殴る者まであらわれました。大尉は発砲を命じませんでしたが、驚いた兵士らが発砲し始めました。弾は11人に当たり、3人は即死、8人が重軽傷を負い、このうち2人は怪我がもとで後ほど亡くなりました。

18世紀のイギリス(年表式)

18世紀のイギリスはいくつもの戦争に特徴づけられます。とくに対フランス戦です。同時に第一大英帝国と呼ばれるにいたる発展と衰退を経験し、19世紀をまえに第二大英帝国の基盤が築かれました。国内の社会が成長をみせ、経済的にも安定した時代でした。 扉絵:It was commissioned by the de facto first British Prime Minister, Sir Robert […]

航海中の船、経度を知るには?ジョン・ハリソンが船用時計を開発

経度は、出発地(Greenwich)と現在地の時刻を比較して求めることができます。現在地の時刻は天体観測から知ることができました。しかし出発地の時刻を知るには、出発地で合わせた時計を止めることなく正確に動かし続けて携帯する必要があります。これが問題でした。振り子時計は、船上では揺れの影響を受けてしまい、正確に動くことができませんでした。ですから、船の上でも正確に時を刻む精巧な時計の開発が求められたのです。

「七年戦争」を経てイギリスは植民地帝国へ

1756年から1763年まで続いた七年戦争は、オーストリア継承戦争がのこした未解決の問題から生じました。まず勢力を伸ばしたいプロイセンと、失地( Silesia )の回復を求めるオーストリアが衝突します。それぞれをイギリスとフランスが援護して、両大国の覇権争いに発展します。

アメリカ独立への序章「砂糖法」

1764年4月5日、「砂糖法案」がイギリスの議会を通過しました。当時、フランス領およびオランダ領の西インド諸島(カリブ海)から北米のイギリス領へ、砂糖と糖蜜の密輸貿易が行われていました。これを終わらせるために設けられたのが「砂糖法(Sugar Act)」です。イギリス政府は収入源の確保も必要でした。フレンチ・インディアン戦争の戦費をまかなうたため借金(公債)が嵩んでいたのです。アメリカの植民地人にとって不快だったのは、商船の取り締まりの厳しさでした。

ジャコバイト最後の蜂起「カロデンの戦い」1745-46

1745年のジャコバイト蜂起はチャールズ・エドワードがおこなった挑戦です。1869年の「名誉革命」で王位を逐われたジェームズ2世はチャールズの祖父にあたります。イギリスでは「王位継承法」が成立し、王位継承権はプロテスタント教派に限ることが法律で定められ、ハノーヴァー朝が始まっていました。1746年1月のフォルカークミュアでこそ勝利をおさめますが、4月のカロデンの戦いで完敗を喫する結果となりました。

産業革命の幕開け-ジョン・ケイが発明した「飛び杼」

18世紀も半ばになると、新しい手法が開発・導入され、イギリスそしてヨーロッパに広がります。この変化の過程で「工業化」が進みました。ある町や市に専用の工場が集約され、工業都市と呼ばれるようになります。1733年、ジョン・キー(John Kay)によって飛び杼(Flying shuttle)が発明されました。これは従来の手織り機に改良をくわえたもので、格段に効率があがりました。また一人で操作できるため、少ない労働者で生産できるようになりました。

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