B.3 中世前期(6世紀~10世紀)

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8世紀~12世紀初頭のアイルランド

バイキングはダブリンのほかにも町を築き、アイルランドそして西ヨーロッパの経済に影響をあたえるようになります。ブライアン・ボルは、事実上アイルランドを統一したとも言えるでしょう。ディアルマド・マク・マール・ナ・ムボはダブリンをも掌握しアイルランドの覇権はスコットランド沖まで拡大します。トイルデルバフはフランス、スペイン、イングランドの支配者や権力者と政治的および商業的なつながりがあり、アイルランドの存在感を示すとともに交易の発展に貢献しました。

エルフウェルド(Ælfweard of Wessex)

父王(エドワード長兄王)が没して間もなく、エルフウェルドもなくなりました。父王とおなじウィンチェスターに埋葬されたと『アングロサクソン年代記(Anglo-Saxon Chronicle)』に記されています。王位に就いたことは明示されていません。しかし12世紀に編纂された『Textus Roffensis』には、エルフウェルドが国王としてリストアップされているそうです。治世は4週間です。 王位に就いた期間があったかどうか、歴史家のあいだで見解が分かれています。

エドマンド2世(Edmund Ironside)

エドマンド2世は、先王エゼルレッドと最初の妃の息子です。1016年10月、エドマンド2世は「アサンドゥンの戦い(Battle of Assandun)」でクヌート軍に大敗を喫しました。クヌートがイングランド全土を手中におさめ、イングランド王位に就きました。

エドマンド1世(Edmund I)

エドマンド1世は、異母兄弟にあたる先王アゼルスタンの跡を継いで国王に即位しました。まだ18歳でしたが、すでに2年前、先王に付き従って「ブルナンブルの戦い(Battle of Brunanburh)」にも参戦していました。 エドマンド1世は、北欧系の支配者に奪われていた北イングランド一帯の再征服に成功します。 さらにストラスクライドに進軍し、これを征服します。そうしてストラスクライドとカンブリアをスコットランド王マルカム1世に返還することと引き換えに、自身を上王として認めさせました。

ケルト的文化や風俗の復活:ローマ撤退後のブリテン島(1)

ローマが撤退した410年以降、旧支配下域はローマの加護を受けられなくなり、混乱の時代を迎えます。この時代の文献はほとんど残っていません。市は崩壊し、建物には石よりも木が作られるようになり、ローマ侵攻以前のケルト的なヒルフォート(Hillfort)が目立つようになりました。

ノルマンコンクエスト【城のはじまり】城のタイプと目的そして影響

ノルマン人による征服をうけたイングランドには、その結果として数多くの「城 / 要塞」が建てられました。 その約8割がモット・アンド・ベイリー(motte-and-bailey)と呼ばれるスタイルの城です。モット・アンド・ベイリー型の城は、北欧を除く11世紀のヨーロッパでもっとも一般的だった城の形態です。 イングランドで最初の「城」はウィリアム征服王によって、戦略的に優れた場所を選んで各地に築かれま […]

中世初期のスコットランド(5世紀~7世紀)

ローマ人がブリテン諸島から撤退してからのち数百年、現在のスコットランドに相当する地域にはおおきく4つのグループが存在しました。東にピクト人の王国、西にゲール語族の王国、南にブリトン人の王国、南東にアングル人の王国です。また広くキリスト教化されました。

ヨーロッパのバイキング時代と後世への影響

ブリテン諸島のバイキング時代は、793年に始まったとされるのが一般的です。これは「アングロサクソン年代記」に記された「リンディスファーン修道院の襲撃」の年に基づいています。現フランスのノルマンディ(Normandy)として知られる地方は、このノースマンらが徐々に侵略し定住するようになった地域です。リューリクなる人物は東へ遠征し、859年にノヴゴロド(Novgorod / Novgorod)に王朝を建てたとされています。

アングロサクソン七王国:バイキングの侵攻とウェセックス王国の台頭(9世紀)

アングロサクソン人が「大異教軍」と呼んだこの軍団は、871年にスカンジナビアから到来した「大夏軍」によってさらに増強されました。そしてこののち10年以内に、アングロサクソン人の王国のほとんどが、この侵略者によって陥落させられるのです。867年にノーザンブリア王国が陥落、869年にイーストアングリア王国が陥落、874年~77年にかけてマーシア王国の大部分が侵略されました。王国、学舎、所蔵物、教会が、デーン人の猛攻撃によって崩壊しました。

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《 本の紹介 》

イングランド王国前史 五世紀半ば、ブリテン島を支配していたローマ人が去った後にやってきたアングロサクソン人。彼らはいかにして「七王国」時代を築いたのか。

消えたイングランド王国 本書は、歴史の狭間に消えゆく故国に命を賭した、誇り高き、最後のアングロサクソン戦士たちの史録である。

ヴァイキングの歴史 時に傭兵として、商人として、あるいは政治的支配者として東西ヨーロッパの歴史に深く関与し、他方で農業を生業として独自の法的社会を築いており、その実態は一様には語れない。

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