B.3 中世前期(6世紀~10世紀)

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アングロ-サクソン人の侵入と定着:ローマ撤退後のブリテン島(3)

アングロ-サクソン人は、現在のデンマークや北ドイツやオランダに相当する地域から、北海を南へ渡ってきた人々でした。航海術に長け、過去何年ものあいだに沿岸地域を襲っては、彼らが住まうための土地を要求したり、ときには地元の人々を追い払うこともありました。 サクソン人はさらなる土地を求めて内陸に目を向けます。ブリトン人との抗争は避けられないものになりました。

8世紀~12世紀初頭のアイルランド

バイキングはダブリンのほかにも町を築き、アイルランドそして西ヨーロッパの経済に影響をあたえるようになります。ブライアン・ボルは、事実上アイルランドを統一したとも言えるでしょう。ディアルマド・マク・マール・ナ・ムボはダブリンをも掌握しアイルランドの覇権はスコットランド沖まで拡大します。トイルデルバフはフランス、スペイン、イングランドの支配者や権力者と政治的および商業的なつながりがあり、アイルランドの存在感を示すとともに交易の発展に貢献しました。

[詳しく]5世紀のイギリス

ローマ帝国は4世紀末に東西に分裂しました。西ローマ帝国は、外敵の侵入を防ぎきれず疲弊してゆきました。5世紀初頭、イギリス(ブリタンニア)に派遣されていた軍がひと仕事終えて撤退すると、ブリタンニアは弱体化しました。 5世紀のイギリスの主な出来事は次のとおりです。 ローマからの派遣軍がブリテン島を去る ブリタンニアの将軍コンスタンティヌスが皇帝を僭称し、軍をひきつれて大陸に渡るも敗戦 ブリトン人がロー […]

エドレッド(Eadred)

エドレッドは、エドワード長兄王と三番目の妃の息子です。実兄エドマンド1世をついで王位に就きました。 「北欧人(バイキング)の打倒」は、もはやイングランド王家の宿命ともなっていました。エドレッドは、954年、ノーザンブリアを支配していた北欧系の王エリック(Eric Bloodaxe)の追放に成功しました。エドレッドは胃腸に深刻な病気を抱えており、これが重症化して命を落とします。30代前半であったと考えられ、結婚はしておらず、子供もありませんでした。

中世(前期)のヨーロッパの服装【女性編】

女性の衣服は、1枚以上の長そでのチュニックと、ペプロス( peplos )とも呼ばれるチューブ状の衣服で構成されていました。チューブ状の衣服はピンで肩に留めて着用します。スカンジナビア地方の洋服を特徴づけるものとして最も有名なのは「エプロンドレス( Apron Dress、trägerrock、hängerock、smokkr)」と呼ばれる衣服です。

アングロサクソン七王国:バイキングの侵攻とウェセックス王国の台頭(9世紀)

アングロサクソン人が「大異教軍」と呼んだこの軍団は、871年にスカンジナビアから到来した「大夏軍」によってさらに増強されました。そしてこののち10年以内に、アングロサクソン人の王国のほとんどが、この侵略者によって陥落させられるのです。867年にノーザンブリア王国が陥落、869年にイーストアングリア王国が陥落、874年~77年にかけてマーシア王国の大部分が侵略されました。王国、学舎、所蔵物、教会が、デーン人の猛攻撃によって崩壊しました。

中世前期のイギリス(5世紀・6世紀・7世紀・8世紀・9世紀・10世紀)

5世紀ころからアングロ・サクソン人がブリテン島に侵攻し定住を始めます。 アングロ・サクソン人というのは、ゲルマン系の3つの部族”アングル人、ジュート人、サクソン人”の総称です。彼らは、現在のイングランドに相当するエリアに定着しました。アングル人が支配した土地だからアングランド⇒イングランドとなったようです。 アーサー王伝説では、ブリトン人のアーサーがアングロ・サクソン人の侵略を食い止めてブリテンの […]

アゼルスタン(Æthelstan)

アゼルスタンは、エドワード長兄王の息子で、アルフレッド大王の孫にあたります。アゼルスタンは937年の「ブルナンブルの戦い(Battle of Brunanburh)」に勝利してイングランドの領域を広げました。この戦いは、かつてないほどの血みどろの戦いとして語り継がれています。アゼルスタンは、スコット人、ケルト人、デーン人およびバイキングからなる同盟軍を打ち負かし、「全ブリテンの王」を名乗りました。

8世紀~12世紀のウェールズ

ウェールズは頻繁に内輪揉めの内戦を繰り返していました。アングロ=サクソン時代のイングランド※および、ノルマン征服以降のイングランド※からの圧力も受けました。/1. オッファの壁(8世紀)2. グヴィネズ王ロドリの覇権(9世紀)3. 南西の小王国の統一(10世紀)4. バイキングによる襲撃(10世紀)5. グリフィズによるウェールズの統一(11世紀) 6. ノルマン人の侵攻(11世紀) 7. ウェールズの反乱と領土の回復(12世紀)

アングロサクソン時代の宗教

ノルマン人による征服(1066年)よりも以前から、イングランドではキリスト教が信仰されていました。教会は強い影響力をもっていました。 初期…改宗と発展 サクソン人は異教徒だった ブリテン島にやってきた初期のサクソン人は、自然を崇拝し複数の神々を信仰していました。このサクソン人の信仰については、詳しいことはわかっていません。 サクソン人の宗教がどのようなものであったかは、ものや場所の名前に名残がみら […]

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《 本の紹介 》

イングランド王国前史 五世紀半ば、ブリテン島を支配していたローマ人が去った後にやってきたアングロサクソン人。彼らはいかにして「七王国」時代を築いたのか。

消えたイングランド王国 本書は、歴史の狭間に消えゆく故国に命を賭した、誇り高き、最後のアングロサクソン戦士たちの史録である。

ヴァイキングの歴史 時に傭兵として、商人として、あるいは政治的支配者として東西ヨーロッパの歴史に深く関与し、他方で農業を生業として独自の法的社会を築いており、その実態は一様には語れない。

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